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iPhone 5s/5cSIMフリー、そのメリットと注意点まとめ [雑記]





アップルは日本のオンラインストアでのiPhone 5s / iPhone 5cのSIMフリー(アンロック)版の販売を開始した。ここでは「SIMフリー版とはなにか?」をはじめ、携帯キャリアから購入する場合と比べてのメリット、注意点などを簡単にまとめてみる。

「SIMフリー版」端末とは、携帯端末を好きな携帯電話事業者へと持ち込んで契約が可能な端末のことだ。一般に多くの携帯キャリアでは「SIMロック」と呼ばれる仕掛けを販売する携帯端末に施しており、このようにして販売された端末は他の携帯キャリアに持ち込んで契約しようとしても、通信に必要な該当事業者のSIMカードを端末が受け付けず、事実上、最初に端末を購入した事業者に縛られた状態になっている。

「なぜ、そういう利用者に不利益になるようなことをするのか?」といえば、携帯事業者は端末販売の際に本来の端末価格から「今後数年は端末とサービスを継続利用する」ことを見込んで端末メーカーへの代金を立て替えた割り引き販売を行っており、契約後すぐにユーザーに乗り換えられると、料金を踏み倒したまま月額料金の安いライバルキャリアに乗り換えられかねないからだ。また、特定メーカーとの交渉で特定地域での端末の独占販売権を得た場合など、端末のみをキャリアから購入し、契約はライバルキャリアで……といったケースも考えられる(かつてのiPhoneが好例)。

携帯キャリアとしてはユーザーに自社サービスを利用してもらうために割り引き販売や独占販売権を獲得したのに、こうした乗り換え行為は本来の意図に反するものとなる。そのため、年契約で縛り期間を設けたり、上記のようなSIMロックという行為に走ることになる。

とはいえ、上記のような携帯キャリアが販売する端末でも、一定の条件(端末を本来の値段で一括購入したり契約の縛り期間を満了するなど)を満たすことでSIMロックを解除するサービスを提供していることもある。また、欧州や香港など携帯キャリアがSIMロックをかけて販売しない地域もあり、端末自体は本体の高い価格で購入しなければならないものの、携帯キャリアから購入した端末であってもSIMロックが最初からかかっていないこともある。

ずれにせよ、iPhoneなどの最新のハイエンド端末をSIMロックなしで購入する場合、通常われわれが携帯キャリアから購入しているような安価または「実質0円」のような選択肢はなく、必ず本来の高い本体価格での購入が必須となる。こうした端末は「SIMフリー版」、あるいは"SIMロック"がかかっていないという意味で「SIMロックフリー版」、英語圏では「アンロック版(Unlocked)」などと呼ばれている

メリットその1 端末を購入した後、好きな携帯キャリアと契約できる。また年契約の縛りも受けないため、適時好きなキャリアに移行可能

メリットその2 海外に行ったとき、現地の事業者と契約して安価なSIMカードとサービスを利用できる

メリットその3 端末下取り時の売却価格が携帯キャリア版より若干高い場合がある

注意点その1 現地SIM契約の前に下調べをしておき、必ず目的のプランを伝えて契約を行うこと

注意点その2 事前に「nano SIM」が利用可能かを確認しておくこと

総論としては、設定や契約のスキルのあるプロフェッショナルユーザー向けの製品であり、端末のハードウェアだけでなくサービスも含めて保障される携帯キャリア版を、一般ユーザーには依然としてお勧めしたい。海外で手持ちの端末を安価な料金で通信端末として利用できるメリットはあるものの、手間暇を考えれば、やはり短期滞在では海外パケット定額のほうが便利で安いというケースもある。あるいは海外で利用できる携帯用Wi-Fiルータを空港でレンタルし、それにiPhoneを接続する方法も考えられる。今回のSIMフリー版iPhoneをお勧めできるのは下記のようなユーザーだ。

国内でMVNOのサービスをもっと柔軟に活用したい

大手キャリアの複雑な契約システムを熟知して、最適なプランを選べるスキルがある

海外で現地携帯キャリアと契約して手持ち端末をそのまま利用したい

確かにSIMフリー版iPhoneの国内正式販売で恩恵を受けるユーザーはいるものの、その数は比較的限られている




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